ADHDとLD

注意欠如/多動症
(ADHD:Attention Deficit Hyperactivity Disorder)
子どものADHDというと、「じっとできない」「席についていられない」
「乱暴」などの特性が取り上げられることが多いです。
確かにそれらもADHDの子に多い特性ではありますが、
いっぽうで「ぼーっとしている」「集中できない」「忘れ物が多い」など、
不注意から起こるトラブルを抱えることが多いのもADHDの特性です。
そして、「多動傾向」は幼児期や小学生くらいまでで治まってくることが多く、
中学、高校、大学生になってくると「不注意」の課題の方が目立ってくるケースが増えてきます。
注意欠如/多動症(ADHD)の主な特徴
「忘れ物やミスが多い」
「片付けや掃除が苦手」
「ぼんやりしていることが多い」
「衝動的に行動することが多い」
「思いついたことを、そのまま話してしまう」など
ADHDの診断基準
1)不注意・多動性・衝動性によって特徴づけられる
不注意・多動性・衝動性の持続的な様式で、機能、または発達の妨げとなっているもの
2)不注意・多動性・衝動性の症状のうち、いくつかが12歳以前から見られた
3)不注意・多動性・衝動性の症状のうち、いくつかが2つ以上の状況(例:家庭、学校、友達といる場など)で存在
4)これらの症状が、社会的、学業的機能を失わせている、または、その質を低下させている明確な証拠がある
1997年に精神科医の司馬理英子先生が書籍の中でADHDのことを
「のび太・ジャイアン症候群」と命名しています。授業中に先生の話は上の空で、
ぼんやりいろいろな想像をして、宿題などの忘れ物が多いのび太くんは、
いわゆる「不注意」型の特性が強い子。いっぽうじっとしていることが苦手で、
すぐにキレて乱暴するジャイアンは、「多動性」や「衝動性」の特性が強い子というわけです。
ドラえもんの作者がそれを意図していたわけではないでしょうが、
不注意型のタイプの子も多動型のタイプの子も、以前から確かに存在していたといえるでしょう。
”syogakukann引用”