自閉症LABO

コラム 学習の仕方の違い(2)「目で見たことから学ぶ(聴覚処理の独特さ)」

〜目で見たことから学ぶ(聴覚処理の困難さ)〜

米国のテンプル・グランディンさんは、高い知能をもった、自閉症の学者で、実業家の世界的に有名な人です。
彼女は、「犬」と言う言葉を聞いたときに、「子どもの頃飼っていた犬の写真が思い浮かぶ」と言っていました。
そして、「犬の鼻は猫より大きい・・・」と見た目をとらえることで、犬と猫の概念を理解したと言っています。
たいていの私たちは、概念が先にありそうです。
イメージで考えていたり、目で見たことに名前をつけて覚えていくタイプの人には、抽象的な言葉を理解することは難しいかもしれません。

例えば、「ちゃんとして」と言われたとき、「ちゃんと」は写真に表せません。
また、「ちゃんと」という言葉から浮かぶイメージは人によって違います。
テンプルさんはいろいろなイメージのビデオが頭のなかで回るといっていました。
それには膨大なメモリーと時間が必要です。あいまいなこと、抽象的なことの理解の難しさがあります。具体的で、明確に伝える工夫が必要です。
イメージで考える人は、言葉を理解したり、言葉で伝えるのに、エネルギーと時間がかかります。
言葉で指示されても、それを理解し行動に移すのに時間がかかります。それよりは、やるべきことを絵や写真で示される、手本を示されるほうが、伝わりやすいかもしれません。
言葉を持っている人にとっても、自分の思いを言葉に置き換えるのに、人よりエネルギーと時間がかかりそうです。
イメージを言葉に翻訳しながら話しているのかもしれません。記憶に違いが生じる人もいます。
日付入りの写真のように記憶している人がいました。口頭で注意すると、その場は理解しますが、見えないことは記憶に残りません。彼に大切なことを伝えるには、メモに書いて伝える必要がありました。

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幸田 栄

幸田 栄

自閉症LABOシニアアドバイザー
自閉症LABOスペシャリスト

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